以前から映画史には興味を持っていました。といっても漠然とした知識しかなく、書店に足を運んでも大半の映画関連の本は批評物しか置いていないので、あまり、触れることが出来ませんでした。 結構自分では映画を見ているつもりですが、この本と出会って自分の無知さに驚き、恥ずかしくなってしまいました。会社の人が映画関系の人なので、この本を借りることができました。
はっきりいってまったく未知の世界。ゴダール、トリフォー、名前は聞いたことがありますが、作品は一本も見たことがありませんでした。「訳が分からない」という話は聞いたことがあります。それを理解するためにも、この本を借りて挑戦してみたいと思いました。
ヌーヴェル・ヴァーグ=新しい波
ヌーヴェル・ヴァーグ以前の映画と以後の映画とではまったく違うというくらい、この時代の映画は画期的で斬新だったそうです。ただ、冒頭の60Pくらいまで読んだのですがまったく理解できずにいます。ヌーヴェル・ヴァーグが何なのかも書かれていません。
この60Pを読んで一つ思ったのは、絵画の世界などと同じように道具の発達と文化の発展は非常に密接に関わっていることです。ゴダールの章でも、彼がフィルムからビデオに移るときなどの実験的な手法を取り上げています。
そして、また今の映画にはない哲学的要因が多く比喩されていることに驚きます。確かに製作者というものは自分の作り出すものに対して全てに意味やストーリー性を持たせたいものだと思います。その製作者のレベルが高ければ高いほどその傾向は強くなるように思います。
この本を読んで、改めて再認識されました。自分の今までの映画の見方はやはり表面的なストーリーを追っていて映画本来の意図を汲み取ることを忘れていた気がします。
何かの映画のなかでタランティーノが映画「トップガン」のことをゲイの映画だと話しているシーンがあります。ラストのクライマックスで教官の飛行機と前を飛ぶとトムルーズの飛行機のシーンがあり、ここがまさに後ろから飛行機という比喩を使ってゲイを表現しているっと力説していました。確かに、そうとも解釈できます。
映画って本と面白いですね。
ヌーヴェル・ヴァーグ―“新しい波”の奇蹟 (NEKO CINEMA BOOK ACADEMIC SERIES)
- 作者: ブラックアンドブルー
- 出版社/メーカー: ネコパブリッシング
- 発売日: 1997/12
- メディア: 単行本
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