日本は完全にアメリカに支配されていた事が分かる本〜『日本人の性格構造とプロパガンダ』を読んで
相変わらず日本人について自分なりに勉強しています。多分、調べれば調べるほど自分がつくづく日本人なんだなと感じるので、自分を深く理解する上でも日本人を勉強していこうと思っています。
そして、今回はジェフリー・ゴーラーの『日本人の性格構造とプロパガンダ』(福井七子 訳)を読み解いていきたいと思います。
まずはこの本に行き着いた経緯として、前回のルーズ・ベネディクトの師匠であるジェフリー・ゴーラーです。訳されている福井七子氏も『菊と刀』を訳されており、彼女自身がルーズ・ベネディクトを研究する上で、ゴーラーの本を訳されたそうです。
この本を読むと菊と刀よりも当時のアメリカ政府に対して大きな影響を与えていた本だと理解できます。
どんな本なのか
本の内容は『菊と刀』同様に日本人を研究した本です。ある意味『菊と刀』の前段と言えて、さらに『菊と刀』よりもより断定的に日本人を評価しているような気がしました。
ゴーラーの考えでは、日本人の根底にあるのが「トイレット・トレーニング」であると言っています。拍子抜けしてしまうが、トイレの訓練が日本人の根底だそうです。どういうことかというと日本人は脅迫的な潔癖症で、それを象徴するのが幼児期から始まる排泄の訓練にあるという事です。 この脅迫的潔癖症が日本の文化の真髄で、すべてこの観念によって作り出されている。特徴として挙げられるのは、部屋に飾られている葉っぱ一枚にも神経をすり減らし装飾される茶道の文化は異常だと言えます。
確かに、第三者からの指摘を受けて思うのは、日本人は潔癖症で完璧主義です。欧米はそこまで汚れに対して神経質ではない。この本で残念な点としては、この潔癖症がどうして日本人に備わったかがいまいち説明されていないところだと感じました。『菊と刀』はその日本人を作り上げた根本事態も包括する形で説明されているので見事だと言えます。
ただ、『菊と刀』との共通項は『菊と刀』の12章で描かれている「子供は学ぶ」です。この内容はゴーラーの内容をそのまま引用しているように思います。
提案事項であること
今回紹介している福井七子訳『日本人の性格構造とプロパガンダ』は福井七子氏がベネディクト研究のためにゴーラーに関してまとめた本です。そのため、前半部分はゴーラーの論文である「日本人の性格構造とプロパガンダ」「日本文化におけるいくつかのテーマ」「極端な事例 日本」「ジャップはなぜジャップなのか」が訳されており、後半は七子氏自身の解説を加えています。
論文内では、ゴーラーがある特定の誰かに対して提案しているような様子で描かれています。七子氏自身の解説の中にも「ゴーラーの提言」として、まとめた部分があり、確実にこの論文はアメリカ政府が日本占領を行う上で参考にした物だと言えます。
その内容を簡単に記述すると、兄弟として日本を誘導する事がだと描かれています。つまりアメリカが兄として日本が弟として命令するような形をとることがベストだと提言しています。 力による線量ではなく、そして、共に考え築き上げるのではなく、常に上から命令する形で日本に指示を出すことが重要という事です。 日本を将来的にアメリカの有能な協力国とするため日本に命令を行い従わせるように示しています。
日本人は常に人から笑われないためだけを意識しているから、新しい事に挑戦しない。挑戦する場合は、事前に調査や研究を徹底的に行う。自分達が勝手知っている領域だと大いに羽を伸ばし開放的になる。これが日本人の行動パターンだと言っています。
これを踏まえてアメリカは徹底的に占領施策を実施したと言えます。
結局今の日本はすでにアメリカに完全に洗脳されており、70年以上前の日本人が持っていた精神性などは完全に失われていることがよくわかります。 中国共産党がウィグル自治区などの少数民族を力により短期間的に消滅させるのは、非常にわかりやすい侵略支配の仕方だと思いますが、アメリカが日本を占領したやり方は日本人自体何も感じないまま占領され洗脳させられた感じがします。
しかし、今の時代になって昔の日本人や日本の文化が本当に良かったのかなど誰もわからないと思います。1945年に終戦を迎え、2022年の現在ですでに77年が経っています。つまり、77歳以上じゃないと戦争を経験してい、さらに、戦争を経験して、自分たちが日本人だったと自負して言える人は何人生き残っているでしょうか?
現時点で、右翼的に、愛国者的に「日本万歳」、「昔の日本に戻ろう」や「大和だましい」と言っている人なんかは純粋な戦前の日本を理解せずに言っているただの妄想者でしかないと言えます。
現時点で日本は完全にアメリカに支配され洗脳されているため、中途半端な民主主義になっている事を十分に理解する必要があると思いました。
純粋な日本文化などすでに日本には存在しておらず、アメリカ民主主義風味の味付けがされた日本文化でしかない気がします。
陰謀論的にGHQが日本を洗脳したとか、3S施策など言われていますが、これらはすべて手法でしかなく、この本を読めば本気でアメリカ政府が日本を将来的な協力国として仕立て上げたかったのかがよくわり、現時点でアメリカの属国となっている日本を見ると、アメリカの戦略は成功していると断言できます。
今回は、ざっと本の紹介と私自身が本を読んで感じた所感を書き連ねました。 次回から、もう少しこの本をじっくり解説していきたいと思います。