Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

数学が面白い

Math

数学に興味があり、数学とはなんぞやと思っていたけれど、高校時代で数学を拒否してから全く理解が深まっていなかった。 漠然と高校で教えられた数学は数学ではなく日本教育としか思っていなかった。 だから、世に言う「数学家」と言う人種は日本には存在せず妄想でしかないのではと思っていた。映画「となりのトトロ」に出てくるお父さんは数学家と言う職業らしく、あそこまで明るい数学家の存在も数学のねじれた認識のせいなのではと思っていた。

とにかく、私はなんとなく数学というものに憧れがあった。日本教育の数学ではなく数学というもの自体に。しかし、それは漠然とした憧れであり十分な理解でない事が最近よくわかった。

ヒョンなところから『はじめアルゴリズム』という漫画の存在を知った。

ある離島に住んでいる可愛らしい男の子が、実は天才的な数学のセンスがあり、たまたまそこに居合わせた数学家に出会い数学の世界を広げるという話。数学に興味がある私としては、どうしてもこの数学の真髄を知りたいと兼ねて思っていた。

私の思う数学の真髄

漠然と数学の真髄とは世界の心理を解き明かしてくれる物だと思っていた。しかし、どこをどうやればその真理を解き明かすためのヒントのかけらが見つかるのかもわからない状態だった。

なんというのか、四則計算(足し算、引き算、割り算、掛け算)がどうして、文字の掛け合わせになったり、存在しない数字が文字になり、それがある一定の真理となり日常の電化製品に役立っているのかも理解できなかった。

この漫画はドラマチックになっていて数学の知識が断片的に散りばめられ、話としても面白い漫画でしたが、やはり、どうも数学の真髄を知る事はできませんでした。多分、数学家と呼ばれる人と一般的な数学の教養しか受けていない人が同じ日本語を用いて話ても理解されない部分がある様な気がしました。

読み終える頃に別の数学漫画がある事を知りました。『数学であそぼ』です。これは「はじアル」からすると現実的な数学漫画です。

少女漫画で作者も数学が得意ではなく必死に数学のトピックスを入れようとするのですが、全体の数%に止まっている漫画です。 しかし、この漫画の方がより現実的で日本教育(数学)と理想の数学の架け橋になる様な漫画でした。(この記事を書いている時は4巻まで発売されていります)

数学教育の問題点

この漫画の主人公もまた奈良の田舎出身で地元では神童と呼ばれるくらいの逸材でしたが、京都の大学で本当の数学と出会って大きく挫折する話です。基本的にはコミカルな大学生活の話が中心ですが、結構別の意味で面白いです。

そして、この漫画の方が今の数学教育の問題をうまく表現していると思いました。まさに私が直面していた数学への疑問が書かれています。

主人公は記憶力が抜群によく高校までの授業内容や教科書を全て暗記しているので、大学入試も過去問を全て覚え楽に合格できたのです。しかし、大学に入り数字を生み出すところからの数学が理解できなくなってくるのです。 はじめに直面する問題が「自分で考える」という事です。 本来の数学はこの「考える」作業を組み込まなくてはいけない事がよく理解できます。

しかし、主人公も陥った様に暗記でもなんとか日本のテストは合格する事ができるのです。公式を暗記して、計算の手順や手法さえ覚えていれば、そこに数字を当てはめる事で答えが出てしまう。なので、計算手順や手法、公式に何も疑問を持つ事が必要ない。 むしろ疑問を持った時点で、日本教育の数学では落ちこぼれとなってしまうのです。

本来はそれではダメでそんな教え方をしているから誰も数学に興味を持たなくなり、腐っていくばかりです。

この漫画を読み終えてよくある大人が読む中学数学のやり直しの本を購入しましたが、やはりその本でも結局手法しか教えていない。重要なのは問いに対する疑問であり、さらに重要なのは問いを作る事だとわかりました。説明すると長くなるので、この辺で細かい点は割愛し、現状の日本教育がやはりダメダメである事を再確認できました。