Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

地域サッカーチームで感じること

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photo by USAG-Humphreys

長男が小学生に入学し、地域のサッカーチームに参加してから1年が経とうとしています。私自身サッカーにはそれほど興味がなく、日本戦とかはにわかぶりを発揮する程度ですが、幼稚園の時から続けていたので加入させました。毎週土日に2時間練習に参加します。私か妻が交代で息子の練習についていきます。

1年ほど見ていて、つくづくサッカーは組織力だという事が感じさせられました。

 コーチはだいたい地元の大学生が教えています。中には教員を目指すコーチやすでに幼稚園などで教えている先生などもコーチとして教えられています。

コーチによって子供の姿勢が大きく違う

当たり前ですが、コーチによって子供達の姿勢が大きく違います。1年生のチームは決まったコーチがいません。なので、毎週違ったコーチが請け負います。やはり、プライベートや職場で子供との接点が少ないコーチの場合なかなかうまく子供に接しられない状況にいます。たぶん、その原因が親戚の子供状態なんだと思います。親戚の子供だと怒るに怒られず何をしても甘やかしてしまうことになってしまいます。

その結果子供から舐められてしまう状況にあります。たぶん、大学卒業直後に学校などに配属させられた先生などはこういう状況の人もいると思います。メディアなどの影響で、子供はこういうものというイメージが先行してしまっているんだと思います。

ただ、親になって思うのが子供は以外と子供じゃないという事です。自分たちで問題に対して必死で回答しようと努力していると思います。そして、純粋に親や大人のいったことを真剣に受け入れます。

このことはある程度子供と接しているとわかってきます。そのため、経験のあるコーチだと、真面目に子供に接して練習の説明などもちゃんと教えたり、間違っている事に対してしかる場面もあります。

協調性と自立性のバランス

コーチの中に幼稚園で教えているコーチがいます。サッカーの技術も長けていて教え方も上手です。いつもは2年生のコーチを受け持っており、先日の地区大会でも優勝しました。このコーチはいつもボールを持ったら自分でゴールまで運ぶ、ドリブルを中心にしたサッカーを教えています。お父さんコーチからも信頼されており、確かに子供の自立性を伸ばす事になると思います。そして、2年生と同じグランドで行っている1年生にも少なからず、その影響が出ています。

しかし、今日の練習で面白いことを感じました。

1年生の練習では2対2の練習を行いました。攻撃(オフェンス)する2人と守り(ディフェンス)2人で行います。パスが出され、オフェンスがボールを持ってゴールまで進みます。まだ1年生のためディフェンスはボールに近寄ります。残ったオフェンスはボールがもらえる場所に移動し、パスを待ちます。

しかし、多くの生徒が自分で攻める事を選んでドリブルで進んでいきます。空いている仲間にはボールを渡そうとしません。パスを出そうとする子もいます。その子達はドリブルの技術があまり高くない子達です。つまり、ドリブルの技術が高いと自分で抜こうとして、ドリブルの技術が低いと相手に渡そうとします。

ここで思ったのが協調性がいつ生まれるのかという事です。パスを有効にだしゴールを決めたほうがいいのですが、技術が高ければ高いほど自分で運ぼうとします。私の息子は幼稚園からサッカーをやっているのですが、他の子から比べると伸び率が非常に悪く、周りからの信頼も低いです。そのため、いつも空いています。しかし、上手い子ほどうちの息子を使いたがらないのは当たり前だと思っています。

ただ、効率を考える意味では下手な子をうまく利用して、パスを回すのは一つの手だとも考えられます。そして、下手な子を利用するためには、上手い子がその子のサポートをする必要があると思います。上手い子の理解があればあるほど、効率的にゲームが進むんだと感じます。

では、小さい時に自立性を伸ばす方向をとらず、協調性を重視することも一つ重要な要素だと感じました。こどもは素直で純粋です。なので吸収力も高く協調性を重視した教育も十分受け入れられると思います。サッカーで例えるならパスを中心にしたサッカー、この前のワールドカップでは非常に残念でしたが、スペインのようなサッカーは有効だと思います。しかし、それが小さい子には難しいという理由で教えないのは非常にもったいないと思います。

また、ここで言っている協調性というのは徒競走などでみんなでゴールをしましょうというよう「ゆとり」世代の協調性とはまったく違います。感情論での協調性ではなく、合理的な観点からの協調性です。

子供とゲームフィケーション

最後に、今日行ったミニ試合が印象的でした。いつもの練習では最後の30分を1年生対2年生で試合を行います。今日は1年と2年をごちゃまぜにして試合が行われました。

たった、これだけの事でも子供のモチベーションが大きく変わります。

4チームができたのですが、自分たちでチームの名前を作り、それぞれのチームでまとまり試合を行っていないチームはいつもと違う応援を行います。子供にとってゲーム性を高めることは非常に有効で集中力や好奇心なども向上しているように思います。

たぶん、子供と接して子供に教える場合は常にこのゲーム的な要素が非常に重要だと思います。今回の件では、すべてのチームが同じ状況になっていることがいつもの試合とは大きく違うところだと思います。いつもの試合ではやはり2年生のほうが圧倒的に強く、ゲーム性(負けるかもしれないというスリリング)がない状態です。

ゲーミフィケーション―<ゲーム>がビジネスを変える

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