Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

数学ってすばらしい『博士の愛した数式/小川 洋子』

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photo by karimiaz

是非、数学嫌いの女性に読んでほしい一冊です。

僕の前の彼女はほんと数学嫌いでした。計算をしているとすぐ眠くなってしまうくらいです。女性には数学嫌いの人が多いと思います。この本を読んでくれたらもっと数学が好きになってくれただろうなと思います。

ほんとすばらい本です。もともと僕自身は数学が好きで興味があったのですが。といっても高校時代は文系で数学の点数は低かったです。しかし、数学って学校で教えてくれるのは計算式だけ、本当の意味での数学ってこういう事なんだなって思いました。

 この本に登場してくる博士みたいな先生がいたらもっと数学が好きになれたと思います。とても読み易く理解し易いです。内容は、自己で記憶が80分しか持たない老教授と家政婦親子の話です。家政婦の息子は頭が平だからルートと呼ばれます。『ルートはどんな数字でも自分の中におさめる事が出来る』といって博士からは大変愛されます。その三人がお互いを尊重しあい助け合います。

こういった空気感ってほんと好きなんですよね。これが映画になるようなので是非そちらも見てみたいと思います。監督は『雨あがる』や『阿弥陀堂だより』などを撮った、黒澤明の助監督をしていた小泉堯史監督です。 

阿弥陀堂だより 特別版 [DVD]

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彼の作品も独特でこれを読んだ機会に『阿弥陀堂だより』を借りてみてみました。

落ち着いた空気の中で暖かく展開していく話。出演している樋口かなこが昔の彼女の雰囲気ににてたので最後まで見れなかったのですが、この空気感ってホントいいですね。

「果ての果てまで循環する数と、決して正体を見せない虚ろうな数が、簡素な軌跡を描き、一点に着地する。どこにも円は登場しないのに予期せぬ宙からπがeの元に舞い下り、恥ずかしがり屋のiと握手をする。彼らは身を寄せ合い、じっと息をひそめているのだが、一人の人間が1つだけ足算した途端、何の前触れもなく世界が転換する。すべてが0に抱き留められる。」(『博士の愛した数式』より)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

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