漢字を覚えるのは大変だ。うちの息子は小学校3年生の漢字が少しつまずいていた。だから、うんこ漢字ドリルでは、4年生なのに、3年生の復習をやらせている。
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すでに漢字を覚えて何度も読み書きしている側としては、漢字が覚えられないことが不思議に思えるかもしれないが、漢字はシンボルなので、あれを覚えるのは大変なことだ。
まだ、小学校1・2年生の漢字はそれほど問題ではないだろう。しかし、3年生からは複雑な漢字が出てくる。
そこで、私が息子に買い与え続けているのが、『白川静文学に学ぶ 漢字のなりたちブック』だ。
漢字博士の白川静先生
白川静先生は漢字を甲骨文字や金文から研究されていた先生だ。一般的に知られている漢字の成り立ちとは少し解釈が違う部分もある。
漢字はもともと中国で作られた。さらに、その起源は甲骨文字と呼ばれるものだ。占いで使われた亀のこうらを熱して、そのヒビをみて占いをしていた。そのヒビなどから文字として使われていた。さらに金文とは青銅器に鋳込まれたり刻まれたりした文字である。白川静文学では、この様に漢字には宗教的な背景から成り立っていると考えられており、少しおどろおどろしい漢字の解釈もある。
『百』の文字の成り立ち
例えば、今回紹介している小学校1年生の文字でもその面白さが感じられる。「百」という時は「白」という時に「一」を加えて「百」としている。ここまでは普通ぽいのだが、この「白」の文字はもともと頭蓋骨からきている。
説明によると、白の文字はもともと、えらい指導者の髑髏(しゃれこうべ)を魔除けのために祀っていたところから成り立っている。この様に一般的な漢字の成り立ちとは少し違うところがある。
漢字は色々なパーツからできている。そのパーツの原点は多分その当時、身の回りに会った物から成り立っていた。その様に考えると、昔の宗教というのが身近にあり、そこから成り立っているのは非常に理にかなった考え方だと思う。
「どうしてこの字になったのか」単純な疑問で普通に学校の授業だけ受けているとなかなか気づかない点であり、さらに、学校では当たり前の様にその漢字をただ書かされて、テストでバツをもらい覚えて行くだけになっている。
多分、子供達は素朴な「どうしてこの字になったのか」をどこかで感じているのではないかと思う。成り立ちを学ことで少しでも漢字を覚えるきっかけになってくれればと思う。