Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

日本人から見た日本人〜『空気の研究』を読んで

またまたつまらない内容だが、自分の備忘録のために。 『菊と刀』を読んでアメリカ人が分析する日本人が何となく理解できたので、今度は日本人から見た日本人を読み解いてみたい。山本七平の『空気の研究』は1977年に出版された本である。山本七平自身戦争を体験した人で、戦後数十年経って出版された本である。

この2冊は、日本人という研究対象を全く真逆の立場から書かれている。片方はアメリカ人の女性で人類文学者という立場で、戦後早い段階で出版されている。片や『空気の研究』は30年くらい経った後日本人の男性で兵士として戦争に参加した人物が書いている。しかし、2冊が捉えた日本人像は概念的に共通している点が多い。もちろん、山本七平が『菊と刀』を読んでいないという確証はないので、もしかしたら何らかの影響は受けている可能性は十分にある。

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ベネディクトが予見していた日本の未来〜『菊と刀』を読んで

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菊と刀』を一章ごと細かく読んできました。自分の中でも常々「日本人ってどうしてこんななんだ」と残念になることがあり、今回それが色々と理解できた様に思います。もちろん自分自身が日本で生まれて、日本で育っていて、99%日本人に囲まれた生活をしているので、ある意味日本人しか知らない分際で日本人を比較した穿った見方をするのもおかしいのですが、テレビの影響なのか、日本人のおかしな点を感じることがあります。

菊と刀』はアメリカの女性文化人類学者が戦後に出版し、当時日本でもベストセラーとなり、教科書にも掲載された本です。著者であるルーズ・ベネディクトは最後の章でこれからの日本の在り方、進むべき方向を彼女なりに示していました。 今、読んでみると彼女の見立て通り、日本は進んでいるのかもしれません。

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日本人を日本人とたらしめる根源〜『菊と刀』を読んで

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今回は第十二章「子供は学ぶ」を勉強していきたいと思う。 今までは、日本人の人生観を見てきた。何度も言っているが、日本人は階級序列を非常に重んじてきた。それは東洋文化にある先祖崇拝の考えが江戸時代の士農工商で明確な序列が生まれ、さらに明治政府により天皇への確固たる恩を作り上げることで日本人の中に深く根付いたものである。

しかし、つくづく疑問に思うのが、なぜそれを国民は黙って受け入れてきたのかという点である。江戸時代などは幕府の力による強制的な形が強いが、明治時代の軍人勅令など、ある種国民自体も納得して受け入れてきた背景があると思う。誰も何も文句を言わず受け入れて、育んできてしまっている様な気がしている。

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