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Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

攻殻機動隊に見るトランスヒューマニズム(人間超越主義)

Human人のすすめから2004年に放送された「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」を見ている。映画は見ていたので話のコアな部分は理解していた様に思っていたので、その当時は仕事に忙殺されて見ていなかった。攻殻機動隊に常に感じるのは常にリリースされた時代から大きく先をいっている感じがしていた。

士郎正宗氏によって1991年に原作となる漫画が連載スタートしてから、今度は実写版としてハリウッドで公開を予定されている。

 舞台としているのは、すでに近未来と言っていい日本が舞台になっている。どのシリーズにも共通しているキーワードが「電脳」「義体化」「人工知能」と言った言葉だ。

テレビシリーズでは、「笑い男事件」を中心にネットワークやテクノロジーと繋がった社会とそれを利用するがゆえに起きる事象を描いている様に感じた。

例えば第2話の「暴走の証明」では、死後自分の脳を自らが開発した最新型戦車に組み込み暴走するという話だが、この回では自分の感情を表現する手段として攻撃という方法しか他者とコミュニケーションが取れない存在となってしまった状況を表している。

最後に主人公の草薙素子が自ら直接脳をシャットダウンさせに行くのだが、そこで、彼女が感じたものを言葉で表現した内容が実に興味深い。

「違う・・・加護の脳を焼いた時、一瞬だけど感じた。どうだい母さん、鋼鉄の身体になった俺の姿は?そんな自慢とも、復讐ともつかない奇妙な感覚・・・」

第2話 暴走の証明 TESTATION : 攻殻機動隊 : CMSB

これは、ある種のクオリアを共有していることになる。第2話の場合は、機械に組み込まれた自然の脳の話だが、他の回では機械に組み込まれた意識の話など先ほどのキーワードを組み替えた時の事象をシミュレーションしている。

トランスヒューマニズム(人間超越主義)

攻殻機動隊の話の中心になっている考えは「トランスヒューマニズム」という考えに近いと思う。スェーデン出身のオックスフォード大学教授であるニック・ボストロム(1973〜)が科学技術の発展に基づいて、人間を生物的・技術的に改造することを擁護する考えだ。1996には「世界トランスヒューマニスト協会」を設立している。

まさに、攻殻機動隊の世界観である。多くの人が電脳化してネットワークと脳を直接繋げる技術を施している。

こちらの動画は、脳内に埋め込んだ電極とロボットアームを連動している映像である。(※【閲覧注意】動画内には一部ショッキングな映像が入っています。)

futurism.com

すでに、脳の信号を感知しロッボアームを動かすことはもちろん、逆にロボットアームを触ることを脳に返すことも可能となっている。この技術はBCI(Brain Computer Interface)と呼ばれている。

rocketnews24.com

その他にも色覚を取り戻すために脳と直接繋がったカメラをつけている方もいる。さらに、脊髄へ脳から直接命令ができるようにした動物実験も行われている。

脊髄損傷をバイパスして脳からの命令を伝達し歩行を可能にする技術が開発される - GIGAZINE

現在では主に医療で行われている行為だが、トランスヒューマニズムは健常者が能力をあげるために改造を行う行為をしてしている。しかし、人間の寿命というのが自然的なものだとするならば、すでにその寿命を延命する行為自体は人間の能力を超えている様な気がする。つまり、トランスヒューマニズムの考え方はすでに現在の私たちは多く活用しており、ある意味その方向性は止められないのではと思う。

紹介した映像はあまりにもショッキングな内容かもしれないが、延命治療や義手・義足の類との差は何なのか。個人=意識=脳という一つの聖域が破られることが、人間でなくなることなのだろうか?

いま世界の哲学者が考えていること

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