Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

「戦争」を考える〜それでも、日本人は「戦争」を選んだ<その1>

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photo by kirikiri

すでに昔の話になっていると思いますが、大阪市長の橋本さんが従軍慰安婦問題で問題発言がありました。その事自体は個人的な意見として、歴史研究家でも慰安婦問題に取り組んでいない、いち市長が従軍慰安婦問題に首をつっこむのもいかがなものかなと思いました。そんな事を考えていると、この問題っていつから始まり、どのように解決すれば良いのか気になりました。

問題を考えるための2冊の本

この問題を考える上で、この問題の事実を知る必要がありました。しかし、従軍慰安婦問題だけがこの問題の根源かというと違うと思い、そもそもの日本が戦争に向かった事自体も知る必要を感じました。その初めに入門として、ちょうど橋本さんの話題が上がっているときに秦郁彦のコメントが非常に気になり、彼の『南京事件』の購入して読みました。その後、以前途中まで読んでいた加藤陽子の『それでも日本人は「戦争」を選んだ』を再度購入し読みました。

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

 
南京事件―「虐殺」の構造 (中公新書)

南京事件―「虐殺」の構造 (中公新書)

 

 加藤さんの本は非常に面白くどんどん引きこまれていく内容です。

日清戦争から太平洋戦争までに日本がたどった経緯を細かく研究しています。その当時の主要な人物たちが何を考え、どのような心境があり戦争に向かったのかが非常に柔らかく現代の視点で取り入れられている感じがしました。

一番惹きつけられたのは冒頭の章です。

2001年9月11日に起きた同時多発テロ、これを受けてアメリカはテロ撲滅の戦争へと加速します。この時のアメリカの心情と同じことが明治政府の日本でも起きていることから説明されています。

当時の首相、近衛文麿は中国に対して「国民政府を相手とせず」と声明を出し戦争に向かっています。70年も前の別の国で同じような事を思い戦争へと向かっている現象が歴史を学ぶことの面白さを感じさせてくれます。