Noriyasu_Katano's blog

脳科学や量子力学、政治や戦争に関して、日々の感じた雑感を書いていきます。

幼児脳教育

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photo by Louish Pixel

『科学とオカルト』の中で紹介され、非常に興味をもったので購読してみました。

科学とオカルト (講談社学術文庫)

科学とオカルト (講談社学術文庫)

 

『科学とオカルト』の中で紹介されていたのは、澤口俊之の『「私」は脳のどこにいるか』という本だ。この本を購入しようと思ったが、書店になかったので、同じ著者の「幼児教育と脳」というものを購入しました。

 

幼児教育は8歳までが勝負

自分の息子も1歳3ヵ月になり教育というものに興味がありました。著書の中では8歳までが幼児教育の重要期間とされています。 その理由として、脳の構造が出来上がるのが8歳までとなり、それから15歳までニューロンが成長するが、それ以降は脳細胞が死んでいくそうです。

では、8歳までにどのような脳の構造が出来上がるのでしょう?

脳の中にはそれぞれの能力別に領域が存在しています。言語的知性、空間的知性、論理数学的知性、音楽的知性、絵画的知性などです。このそれぞれの領域には入力系と出力系、それらを統合する統合系のフレームに分かれています。 これらのフレーム構造を作るのが重要になります。

著書の中では8歳まで狼に育てられた少女の話などを用いて、この構造の重要性を述べています。また、幼児期になぜこのような構造ができがることも説明されています。人間は「ネオテニー」によって進化したといわれています。

どんな人も未熟児状態で生まれて来ている

ネオテニー幼形成熟)とは、人間の赤ん坊が類人猿の胎児に似ていることから発想された考え方です。 実際に人間の赤ん坊は他の類人猿に比べると非常に未熟で、幼年期や少年期も長いそのため人間の脳は他の類人猿より大きく成長したといわれています。 幼年期や少年期が長いということは、その間に環境に適応できることになります。

つまり、生まれたときにどのような環境になっているかわからない、そのため幼年期を長くとることを選んだといわれています。 ここで非常に面白いのが、成熟するための期間が長くなった分野の類人猿よりも、親は子供に教育を行わなければいけなくなります。逆に教育を怠ると環境に適応できない子供になってしまうことになります。 著書の中では「心」自体の存在も脳にあることを述べています。

幼児教育と脳 (文春新書)

幼児教育と脳 (文春新書)