人は誰でも「死んだらどうなるんだろう」って一度は考えると思います。
この本は死ぬ瞬間を沢山見たようなものだと思います。
かなり信憑性がある話を選りすぐっています。なぜなら被験者の方が医者や科学者といった、日常を物理的に把握している人たちの話だからです。しかし、中にはその神秘的な体験から自分の立場を超えてしまう人もいました。
立花隆氏の見解はやはり物理的な脳の現象に過ぎないといっています。
人は側頭葉にある刺激を与えると臨死体験に似た体験ができるらしいのです。体が浮いたり、自らを見たりとかです。そしてなおかつすべての感覚刺激がなくなった状況だと人間の肉体は意識の中から消えてしまうという反応もあります。
本の中でも紹介されていますが臨死体験装置なるものが存在します。どこかのマッドサイエンシストが考えたらしく1980年くらいに実用化され日本にも数台残っているらしいのです。
これは塩分濃度の高いお湯(体温程度)を真っ暗な箱の中に入れます。 そこは光も音も遮断されています。そこに裸で浮かぶという方法です。そのことで、人間が持っている五感すべてからの刺激がなくなります。この時、人の意識は意識のみの存在になり臨死体験に似た肉体的変化が生まれるらしいのです。
という具合にやはり臨死体験は何らかの脳の現象ととらえることができます。しかし、体験の中にはやはりどうしても推測できない不可思議な事実が存在しています。 まっ死んだら死んだですね。多分悲しむのは私自身ではなく、私以外の人になるんだろうな。